yomigaeruamemiyaaki
(2010年8月8日更新)
「愛と誠」論
■新作情報(旧作情報)番外編 投稿者:アカネ 投稿日:2008/07/20(Sun) 01:22 No.129
『愛と誠』TV編
梶原一騎原作 主演:夏夕介 池上希実子
第19話「権現橋の決闘」
第20話「ゴリラの影」
昔見た作品で、衝撃的とも言える映像が脳裏の焼き付き、どうしてももう一度見てみたいという作品がある。「愛と誠」もその一つで、再放送を小学生のとき見て衝撃を受けた。
(あらまし(後半部分)
)
"悪の花園"と呼ばれる不良学校「花園実業高校」は、男子はヤクザなみ、女子はスケバングループを結成し、地元チンピラたちも恐れる存在であった。そこへ転校してきた太賀誠(たいがまこと/夏夕介)は、さっそくスケバンの一人の洗礼を受けるが、あっさり返り討ちにし、校舎の窓から逆さ吊りにする(当然スカートはめくれ、パンツ丸出しとなる)。これをきっかけにスケバングループに待ち伏せを受ける誠だが、愛(池上希実子)のボディガードとして送り込まれてきた教師の助けを受け窮地を脱する。立て続けにメンツをつぶされたスケバングループ・・・だが、男子不良グループも含め影で支配する大番長がいて、いずれお前たちを叩きのめすだろうと予告する。
その大番長とは・・・普段は愛読書であるツルゲーネフの『初恋』を手に持ち、文学少女ぶりと抜群の運動神経を持ち合わせ、この不良学校で唯一、清廉潔白に見える高原由紀であった。
(第19話)
そしていよいよ誠と高原由紀との対決の日が来る。吊り橋「権現橋」で対峙する二人。由紀は百発百中の投げナイフの使い手。それは『初恋』の本の中に隠されていた。両手をクロスにし、顔にナイフが刺さらないようガードした姿勢で突進する誠。由紀のナイフは誠の手足にあっという間に何本も突き刺さる・・・。突進が止まる誠、それでもじりじりと歩み寄る。由紀は「今初めて、あたしは本気で、お前を殺すことにしたよ」とついに誠の心臓をめがけてナイフを投げる。ところがナイフは何故かはじかれた。誠は投げナイフ対策に心臓部をガードした鎖帷子(くさりかたびら)を身につけていたのだった。驚く由紀。ナイフは残り1本。「大番長さんよ、こっちも大量出血で貧血を起こす前に、やるだけのことはやらせてもらうぜ」と誠。最後の一本となったナイフを握り、誠に突進する由紀だが簡単によけられてしまう。「おっと、投げナイフは器用だが、振り回すのはへたくそだね」。由紀の右手をつかみねじり上げる。苦痛に顔がゆがむ由紀、大番長を助けようとスケバンたちが誠に襲いかかるが、簡単にやり返された挙げ句、由紀との同士討ちを誘う。たじろぐスケバンたち・・・。観念した由紀は「どうにでもおし」と開き直る。誠は由紀を一発殴る。口から血を流す由紀だが、大番長らしく誠を正視する。続いて両手で何度も頬を張り、そして3発往復びんたを食らわす。誠は刺さったナイフの痛みと出血で気を失いかける。由紀は苦痛の表情は見せず「投げナイフだけが私の大番長の座を支えてきたと思いこむのは、ちょっと単純」と誠にとどめの一撃を食らわす(描写なし)。橋から転落する誠。
その誠を救ったのは愛であった。病院へかつぎ込まれ、誠のために愛は献血する。しかし翌朝、愛が目がさめたとき、そこに誠はいなかった。
(第20話)
時は流れ、影の大番長は表へと姿を現し、学園で二度と誠のような反乱がないよう生徒たちを脅す。
そして授業中、どこからか誠の声がする。おびえるスケバングループ。誠は教壇の下に隠れていたのだった。教壇を盾に由紀のナイフを防御しつつ突進し、スケバン数人とともに由紀を壁に押しつけ、タックルを食らわす。悲鳴を上げるスケバンたち。苦痛に顔をゆがめながらも声を上げない由紀。助っ人のスケバンたちがやてくるが誠の敵ではない。そのときであった。隣の教室から電柱が打ち込まれ、誠を突き飛ばしたのであった。由紀は誠の攻撃で左手を負傷、誠はナイフの傷が癒えていないところへの電柱攻撃に再び重傷を負ったのであった。果たして電柱を打ち込んだのは誰か・・・・。
(評価)
私が印象に残っていた映像とは、18話あたりから最終話にかけてで、特に19話、20話には衝撃を覚え、ぜひもう一度みたいと思っていた。そして念願かなって6月にDVD化されたのだった(映画版は4月頃にDVD化、未見)。
解説によると、やはりテレビ版の「愛と誠」は途中で終了しており、20話で電柱を打ち込んだ人物の正体や、愛と誠の二人の結末などは語られることなかった。また由紀の最終回での自殺は原作にはなく、テレビ化できないことが決まったために作られたオリジナルであったという。
さて、ここまで長々書いてきたが、「投稿先を間違えているんじゃないの」と思われるだろう。いやそうではない、この作品とSMの関係は確かにある。それは高原由紀が誠に責められるときの表情である。
高原由紀役の役者は「高原由紀」である。DVDの解説書を見ると高原由紀役は「海野まさみ」となっている。ネットで調べると、海野まさみが小倉一郎と結婚してスピード離婚、高原由紀と改名して復帰したとあった。役者名と配役名が同じであるのは、映画版で早乙女愛役を演じた人をそのまま「早乙女愛」にしたのに真似たのであろう。高原由紀は目がぱっちり大きく、春やすこを美人にした感じというところだろうか。バストの大きさを感じる部分がなく、また女番長という役柄から、普段の描写には色気はない。しかし苦痛の表情は由美かおるに似ており、これがなかなかそそるのである。
太賀誠を演じる夏夕介の殺陣は、女優に対してまったく遠慮がなく、セーラー服姿の高原由紀の胸ぐらをつかんだり、殴ったりするのは、男子相手にするのとまったく同じ演技なのである。このように書くと、女を無造作に扱い、殴るなど・・・「ひく」人が多いと思うが、それを高原由紀はそう感じさせないように演じている。
無敵の高原由紀が窮地に陥るときの表情の落差にたまらなく興奮した。
最終回の自殺をするというラストはあまりにも悲劇で、愛と誠の作品なのに、主役の座をさらっていった感があった(原作では自殺はせず、スケバングループに硫酸をかけられ、電柱を打ち込んだ蔵王権太とともに愛に目覚め渡米する)。
私は以前「心の痛いSM」を見たいと書いたことがある。この「愛と誠」はそうした作品であると思う。しかしこの作品に裸にして責めるシーンがあったとして興奮するかと言えば、その描写は難しいであろう。だが、そのようなシーンがなくても本作品は、私にとって、ある意味SM作品なのかもしれない。
■Re: 新作情報(旧作情報)番外編 - 西村 2008/07/20(Sun) 01:28 No.130
アカネさん、お久しぶりです。
「愛と誠」は我々の世代には懐かしいですね。中学生の頃、読んで私も興奮しました。SMっぽいシーンもけっこうありました。
印象に残っているのは、気絶している早乙女愛のスカートをまくろうとしているチンピラの姿です。
長文の書き込みありがとうございました。これからもよろしくお願い致します。
戻る