なぞ解き・佐伯梨花

         エロメディアの中心が映画からビデオに移行する頃、映画「好奇心2」
         に主演してマニアの熱狂的な支持を受けた佐伯梨花という女優が登場し
         ました。今でも多くのファンがいますが、次のように謎の多い女優です。
          謎1)佐伯梨花と佐伯リカは同一人物か?
          謎2)何故、初代、二代目がいるのか?
          謎3)本当のプロフィールは?
         SMマニア掲示板の常連さんであるまみやさんが、膨大な資料からなぞ解き
         してくださいました。

 

I 佐伯梨花と佐伯リカは同一人物か?

1 佐伯梨花と佐伯リカの活躍の軌跡

ミスターMさんのご指摘で、「好奇心2」に出演した佐伯梨花は、「初代」佐伯梨花と呼ばれていたこともあることがわかっています。したがい単純に考えれば、「梨花」が初代、「リカ」が二代目、とするのが自然に見えますが、以下軌跡を見ながら確認したいと思います。

*情報1 佐伯梨花名義での掲載の雑誌、写真集など。
 ・週刊プレイボーイ (1985.5)
 ・美少女通信 (1985.7)
 ・マスカットノート (1985.9)
 ・写真時代Jr (1985.10)
 ・FRESH NUDE No.3 (1985.12)
 ・他に、サクユキ さんの情報として、近代映画1985年9月号
   週刊プレイボーイ誌(1985.5.14号)の記載から佐伯梨花のプロフィール
     昭和41年12月12日 長野県生まれ 18歳。身長156B91W58H88。持ち前の度胸の
     よさと、よく舌のまわる会話術でアイドル・ヌード・タレントを目ざしている。言っ
     てみれば以前の美保純ちゃんみたいになるのが目標。趣味はカラオケで歌って踊って
     ・・・の陽気なコです。6月にはビックな仕事の予定も・・・。レターは〜(以下略)

*情報2 佐伯リカ名義での掲載の雑誌、写真集など。
 ・オレンジ通信 (1986.9)
 ・URECCO (1987.1)
 ・にゃんにゃん少女隊 (1989.9)
 ・高橋かおり・佐伯リカ写真集 乙女座 (発刊年不詳)
 ・他に、佐伯りか 名で、美少女通信91年9月号
   URECCO(1987.1 月号)の記載から佐伯リカのプロフィール
     かなり迫力のある顔に、いまにもこぼれんばかりの笑顔を浮かべ、いかにも楽しげに
     脱いでいるのは佐伯リカちゃん。脱ぎ方もやたら周囲に気をつかっているようで、こ
     のサービス精神旺盛な姿は、ズバリ!! 風俗出身の娘とみた。(以下略)
これらのうちいくつかは、探してくれるように古本屋に頼んでいるのですが、未だ手に入りません。
一見して気付くのは、佐伯梨花は、1985年に集中して登場し、対して、リカは、1986年から息長く登場することです。

*情報3 佐伯梨花名義での出演作
 (ビデオ) 
 ・梨花の排泄日記 (製作年不詳・アテナ映像?)−−>SOD&アタッカーズ さんの情報。
 ・好奇心2 ('85年製作・アテナ映像)
 (映画)
 ・好奇心2 ('85年製作・不明)−−>これについては後述。

*情報4 加藤純子名義での出演作
 (ビデオ)
 ・美畜2 天使のはらわた ('85年製作・アートビデオ)−−>サクユキ さんの情報。
   この作品のラストで出演者名が表示され、ここに「佐伯リカ」とありました。(パッケージ
   上に記載される出演女優名は「加藤純子」です。アートビデオのホームページで、「美畜
   2」の出演女優名を確認したところ「加藤純子」になっていました。なお、「純子」は、作
   品中の役名です)
 ・美少女図鑑 ('87年製作・アートピデオ)
   美少女図鑑は、過去作品のオムニパスで、美畜2が収録されています。この中では、加藤
   純子を佐伯リカとして紹介しています。

*情報5 佐伯リカ名義での出演作
 (ビデオ)
 ・KING OF SM 快虐 Part1 都内編 ('87年製作・アリスJAPAN)
 ・KING OF SM 快虐 Part2 別荘編 ('87年製作・アリスJAPAN)
 ・オスペッコ倶楽部−SEX十番勝負 ('87年製作・新東宝ビデオ)
 ・陰獣病棟・白衣の悪魔 ('89年製作・サム)
 ・性遊記 ('95年製作・ピンピンビデオ)
 ・お仕置きは,アヌスで ( ビデオインターナショナル・製作年不詳 )
 (裏)
 ・男女6人冬物語 (製作年不詳・?)
 ・(題不詳の裏作品)−−>
http://a-channel.dip.jp/a-channel/ura/log/9909/0821/index.html

*情報6 緊美研ビデオに、佐伯リカというモデルさんが登場します。
 ・巨乳緊縛・股菱縄に呻く(O-16)
 ・豊乳巨乳なぶり・肉吊り縄 (B-8)
 ・肥満柔肉くびれ縄・乳虐悪夢 (S-59)
 ・猿轡地獄シリーズ1 (G-7)
   緊美研のビデオ作品をご覧になったSOD&アタッカーズ さんが、佐伯梨花とは別人とご報告
   くださいました。S-59 は
http://www.fuji-kikaku.com/s/003/S-59-0.htmlを参照。
   緊美研例会(不二秋夫氏の主催する緊縛美研究会の月一回の例会)に佐伯リカ名のモデル
   さんが登場していたようです。リカは、その他の緊美研ビデオにも多数出演しているは
   ずですが、確認が取れませんでした。

*情報7 日本映画データベース(http://www.jmdb.ne.jp/) での検索。
 「佐伯リカ」で、
 ・「ザ・極限 −名器づくり−」(1987.02.07 砂工房)
 ・「痴漢電車 車内でエッチ」(1988.01.30 国映)
 ・「本番熟女 巨乳わし掴み」(1994.05.27 旦々舎)
 「佐伯梨花」でヒットなし。「佐伯りか」でもヒットなし。
 ・「好奇心2」について
   日本映画データベースで、「好奇心2」という作品は見つかりませんでした。
   SOD&アタッカーズ さんによれば、「梨花の排泄日記」(アテナ映像?代々木忠監督)という
   作品は、「好奇心2」と同じ内容で、「好奇心2」にはないインタビューのシーンなどがあ
   ったそうです。
   私は次のように考えています。
   代々木忠監督作品の映画「好奇心」(末次富士子主演) が、1984年7月ごろ公開された。
   新作としての上映が終了してから約1年後の1985年秋に、再映するにあたり、同じ代々木
   監督のビデオ作品「梨花の排泄日記」を劇場公開向けに再編集し「好奇心2」として、「好
   奇心」とあわせて上映した。上映後、「好奇心2」は、アテナ映像からビデオ化され発売さ
   れた。
   15年以上たった今になっても、佐伯梨花嬢が人々の心に棲んでいるのは、ひとえにこの作
   品に負うところが大きいと思います。(
詳細は、Silk Justice さんによって紹介されて
   います)「好奇心2」を見ずして佐伯梨花を語るなかれ。私はこの作品を見ておらず、梨花
   嬢を語る資格がありません。

*情報8 その他の情報など
 ・サクユキさんの情報によれば、梨花嬢は、AVに出る前は、ソープで働いていて、そこでスカ
  ウトされたそうです。
 ・ヒカルくんのプレミアクラブ(
http://www3.ocn.ne.jp/~nhikaru/) で、「好奇心2」の貸し出
  しをしています。また、ここで、パッケージ写真を手に入れることができます。
 ・裏備のAV女優よろ図鑑(
http://homepage1.nifty.com/uravi/index.html)の「ページにとり上
  げてほしい女優リクエスト」で、梨花嬢がランクされています。
 ・ミスターM さんの「初代」という情報は、常連さんのマイベスト その3 の雁 さんの記
  述によるものと思われます。それによれば、
  「美女乱舞館・倒錯図鑑144人の隷奴たち・アートビデオ秘蔵写真」(89/5ツカサムッ
  クNo33)に、初代佐伯梨花とあるそうです。
 ・
常連さん通信(2000年2月号) に、「好奇心」についての記載があります。

画像集
 ・梨花 --->
saeki_1.jpg 及びsaeki_2.jpg
 ・リカ --->
saeki_3.jpg
 ・緊美研のリカ --->
saeki_4.jpg

 

2 梨花とリカが同一人物とする根拠
上述の軌跡を見ると梨花とリカは別人と見るのが自然かもしれません。私も一時そのように考えていました。しかし、手に入った写真をよく見比べるうちに、梨花とリカは同一人物だと思うようになりました。
 ・左手の甲、親指の付け根付近に、ホクロがあります。梨花とリカでこれが一致しました。
 ・乳首が特徴的です。大きな乳房と乳輪に比べて、乳首が小さくてかわいらしい。
 ・顔は、丸顔、または、えらの張った四角の顔。見る人によっては、梨花とリカは、別人に見
  えるかもしれません。
 ・緊美研のリカについては、乳首の特徴などから、同一人物だと判断しました。
 ・日本映画データーベースのリカについては、全くわかりません。名前が一致しているというだ
  けです。
結局、梨花とリカが同一人物であるという決定的な証拠は見つかりませんでした。写真を見比べて似ているから、という理由しかありません。

 

II 改名の謎

梨花とリカが同一人物とするならば、「梨花」はなぜ「リカ」に改名したのでしょうか。

1 改名の時期
上述の通り、「梨花」は、'85年を中心に活発に活動し、対して、「リカ」は、'86年からゆったりと仕事をしているように見えます。雑誌のグラビアでの扱いも、両者でずいぶん違っていて、「梨花」は、佐伯梨花と名前が紹介された上で登場するのですが、「リカ」は、名前すら記述されず、企画物の一ヌードモデルとして扱われていることが多いようです。
私は次のように空想してみました。
長野から上京した快活な少女は、その最初の1年を、ビデオに、雑誌のグラビア撮影に、映画に、と忙しくすごしたのでしょう。その中で、タレントになりたい、という淡い希望もあったかもしれません。
しかし、1年も過ぎてみると、だんだんと仕事は減り、仕事の内容も厳しいものになってくる・・・。そこで少女は気付いたのではないでしょうか。
自分は、消費されたのだ、と。
多くの「AV女優」さんたちが、次々と「消費」され、消えていきます。梨花嬢も例外ではなかったのでしょう・・・。
そんな中で、梨花嬢は決断したのだと思います。「梨花」という名前を捨て、一ヌードモデルとして生きる道を歩もう・・・、と。
一瞬輝き、消えていくものには、形容しがたい独特の美しさがあります。しかし、ゆったりと緩やかに、仄かに光り続けるものもまた、とても美しいと思います。
(ただし、「美畜2」では梨花ではなく、リカと名乗っています(情報4参照)。この作品の製作時期は、作品中の風景とビデ倫番号から、'85年春頃と思われます。したがってこの時期は梨花とリカが同時に存在することになります。もしかすると「リカ」という名前が先にあって、後から、「梨花」と当て字したのかもしれません。
また、前述の「週刊プレイボーイ」誌(5月14日)では、「梨花」を名乗っており、じょうずに使い分けていたのかもしれません。あるいは、雑誌などにメジャーデビュー(?)するにあたって、誰かが勝手に「梨花」としてしまったのかもしれません。)

2 「初代」の謎
梨花とリカの別人説を取る人は「梨花」にわざわざ初代がつけられていたことを指摘されると思います。これは、「梨花」と「リカ」を別人と判断した人が、両者を区別するために「梨花」を「初代」と呼んだ、ということではないか、と考えています。
上述の通り「美女乱舞館・倒錯図鑑144人の隷奴たち・アートビデオ秘蔵写真」(’89/5ツカサムックNo33)の中で、「美畜2」の出演女優を「初代」佐伯梨花、と呼んでいます。しかし、情報4で記したように、「美畜2」に出演しているのは、「リカ」です。この点で、上記、「初代」佐伯梨花、という記述は矛盾を孕んでいます。

3 ソープの梨花
リカは、もともとソープで働いていて、そこでスカウトされたそうです。(サクユキ さんの情報)
この情報を優先して考えると、「週刊プレイボーイ」 誌の記述の信憑性は、やや低下します。「長野から上京した快活な少女」 もまた、さえない中年男の幻想となります(実際、幻想ですが・・・)。現実のリカさんは、くだらぬ幻想など軽々と踏み越えていく力強さを持っているようにも思えます。

4 リカとなってから
情報2にみるように、ヌードモデルとしてのリカは、その業界では広く愛されていたのではないかと思います。そうでなければ、息の長い活動を続けることは難しかったでしょう。
前述の緊美研例会には、濡木痴夢男氏のお気に入りのモデルさんが呼ばれることが多く、佐伯リカ嬢もそうしたモデルさんの一人だったのでしょう。
また、業界で広く愛されていたために人脈も広く、その引きで映画の脇役を振られることもあったかもしれません。

 

記した情報の多くは、ネット上の検索によっています。できるだけ確認に努めましたが不正確なものもあるかと思います。また、上述のように「リカ」としての活動は、名前を記載されていないものも多いかと思います。これらのものは、検索から漏れているはずです。以上の点、ご了承くださいませ。
なお、添付した写真の出典は以下のとおりです。
梨花として、
saeki_1.jpg ---> FLESH NUDE PART3 (近代映画社 1985年)
saeki_2.jpg ---> 週刊プレイボーイ (集英社 1985年5月14日号)
リカとして、
saeki_3.jpg ---> 高橋かおり・佐伯リカ写真集 乙女座 (エスケィーテー出版 発刊年不詳)
緊美研のリカとして、
saeki_4.jpg ---> 緊縛美2 (シネマジック 1994年)

 

       (以上 まみやさん)

  謝辞
以上の文章は、SM女優名鑑の改定作業の資料としてまみやが作成した2通のメールが元になっています。両メールとも、情報を箇条書きにしただけの代物だったのですが、西村さんによって再構成、推敲などしていただき、「なぞ解き・佐伯梨花」として日の目を見ることとなりました。記して謝辞といたします。(まみや記す)

 

2002年8月30日追記情報
雑誌
●平凡パンチ 1987年9月17日号No.1173 (平凡出版→マガジンハウス)
●シネマロード 1986年1月号 (サン出版)
ビデオ
●弱肉強食の性 東日本性犯罪地図 (1986年・FAプロ)
(原典に確認していません。ご了承ください。)

 

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